株式会社JAIC

JAIC

プロジェクトストーリー

かわり映えしない日々を
かけがえのない日々に

JAICに入社したAは、検査員としてK社で働くことになった。

航空機部品の検査を普通にこなしていた。
もともと人見知りで人と積極的に話すことは苦手だった。
だから現場の人達との関係はけっして良いとは言えなかった。

ある時、衛星打ち上げのプロジェクトを割り当てられた。
子供の頃ロケットや宇宙に憧れて毎日図鑑を眺めていた頃をふっと思い出した。

あの種子島で仕事をするのか
期待と不安が駆け巡った。
ほとんどが未経験の仕事だ。
でも断る理由はない。
すぐに手順書を入手して、全体の流れをつかんだ。
注意すべき箇所、理解できないところにはマーカーを引いた。
次に同じようなプロジェクトを経験している先輩に、手順書の分からない部分を聞いた。
聞きたいことが溢れていた。絶対にこのプロジェクトを成功させたい。
積極的に質問すると作業内容や注意することなど丁寧に教えてくれた。

種子島での作業は、順調に進んでいた。

高所作業もあり、ライトやボールペンを落下させて機体に傷をつけないように慎重に作業をした。
そんなある日、ささいな事からミスをしてしまい、それが重要なトラブルに発展したことがあった。
自己嫌悪に陥り上の空で仕事をしていると、翌日また同じようなミスをしてしまった。
仕事が終わり一人歩いていると、リーダーから食事に誘われた。
飲み会などは断り続けていたし、職場の人と食事に行ったことはほとんどなかった。
でもその日は話を聞いてほしかった。
リーダーは自分の失敗談や家族のことをキラキラした目で語ってくれた。
なんだか嬉しくなって、話さないと決めていた自分の趣味や地元の話までしてしまった。
次の日からはいっそう仕事に取り組む気持ちが高まって、ほぼミスをすることなく集中して作業できた。

深夜までの不具合会議

衛星結合の日、集合は朝5時だった。
目覚ましを3時半にセットし、期待を胸にベッドに入った。
JAXAをはじめM社、衛星の製造会社、多くのチームが集合し、皆が真剣なまなざしで手際よく作業を進めていく。
夜8時やっと衛星の取り付けが完了した。

次の日は、火薬類の取り付けだった。
火薬を爆発させ、フェアリング(衛星を覆っているロケットの一番上方部)を開き、衛星を宇宙に放出するための重要な作業だ。
作業が終わって検査結果、成績書を確認して驚いた。
この組み合わせでは、まずいのでは。
直ぐに責任者に伝え、関係者での不具合会議が開かれた。
このまま決行するか、戻り作業となるのか、会議は深夜まで続いた。
会議の結果、作業のやり直しが決まった。
このままだと打ち上げ失敗となるかもしれなかった。

ロケット打ち上げ

それから数日後、ロケットは無事に打ち上げられた。

皆が同じ空を見上げて歓声を上げた。
夢のような瞬間に立ち会えたことに、足の震えが止まらなかった。

多くの人の手によってひとつひとつ築き上げられたこの大きなプロジェクトに自分も携われたことに感動して涙が溢れた。

その後も何度か出張を命じられた。
気が乗らない仕事ももちろんあるけど、自分にも後輩ができ、落ち込んでいる後輩に声を掛けたり食事に誘う事も増えた。

今は自分の仕事に誇りを持っているし、問題が起きても支えあう素晴らしさを学んだ。

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